研究目的であれば不意打ちは許されるのでしょうか

【追記あり】「モラルを疑う」pixiv上のR-18小説を“晒し上げ” 立命館大学の論文が炎上 今後の対応は

togetter.com

ブコメでも書いたのですが私は今回の件の最大の問題点はpixiv利用者にとって完全な不意打ちだった事ではないかと思っています。

少々過剰ではないか? とも取れる反応があるのは有害図書扱いされた怒りや研究に対する無理解という要素よりも、単純にいきなり自分の作品やIDが晒された事にびっくりして半ばパニックになっているという要素が強いと思うのです。

事前に研究の為に利用する旨の告知があったならばこれほどの反応はなかったはずです。

自己防衛の不足を指摘する方もいらっしゃったのですが、この件に関して言えば一時的に非公開にしたりマイピク限定にしたりといった自己防衛策を講じる期間が与えられなかったという事が一番の問題だったと思うのです。

今回の研究に関して言えば要はR-18要素を含んだ小説のサンプルが得られれば良かったのですから、作品の質はそれほど重要ではなかったのではないでしょうか。

そうであるならば普段の上位にいる作者が調査の期間中だけ非公開設定にしたところでそれほど影響はなかったと思います。

事前に告知を行うという手間、そこから発生する利用者の要望などへの対応の手間、この二つの手間を惜しんだ事が今回の騒動の主因で、研究者側の落ち度は今回の件に関して言えばこの点のみだと私は考えています。

「事前告知の不備で利用者に迷惑をかけてしまいました。今後はこういう事がない様に気をつけます。ごめんなさい」

といった内容の謝罪を行うことが今回の騒動の落としどころでしょう。

その上で今回の様なケースにおける研究・調査のガイドラインを他分野も参考にしながら作成し、それを研究者の間だけでなく研究の対象になる人々とも共有する努力が求められていくのだと思います。